ナババレーのシルバラードトレイル

ナパリバー沿いにあるナパの町では、有名人シェフのレストランや高級宿泊施設、整備された公園、川沿いの遊歩道、そして数多くのテイスティングルームでにぎわっています。ダウンタウンのダイニングシーンは素晴らしく、イノトライの本場物のパスタやパイから、ミシュランの星や『ワインスペクテイター』誌の優秀賞を受賞した日本料理レストラン、ケンゾーまで勢揃いしています。食事の後はニューヨークで有名なブルーノートの支店でショーを堪能するのはいかがでしょうか。地元文化の中心・社交場であるナパバレー・オペラハウス内にあります。宿泊なら、休養と娯楽を兼ねそなえた数々のホテルから選ぶことができます。都会風でシックなアンダズ・ナパホテルや、これ以上ないほどロマンチックな1889年築のチャーチル・マナーB&Bマンションなどはその一例です。

ナパの川沿いにある食の殿堂。ここには、地元のレストランや生産者がひとつ屋根の下に大集合しています。

ダウンタウンナパのリチュアル・コーヒーロースターズでプアオーバーコーヒーを買ったら、167年前に作られたトレイルの出発点近くにあるトランカス・クロッシング・パークを訪れ、潮流に乗り出すカヤッカーたちを眺めましょう。ただ単に川を見るだけでも、リラックスできる最適な朝の過ごし方です。

ナパの北側にある13ヘクタールのこの公園は、カヤックをする人や犬の散歩をする人など、ナパリバーの湿地帯の自然にふれたい人には最適です。ここでは自然の状態に復元することを主な目的としており、さまざまなトレイルや説明標識があります。著名なゴルファーでナパの住民であるジョニー・ミラーが、ナパカウンティの土地信託に土地を寄付し、地元の人々や訪れた人たちが、ワインテイスティングの小旅行の行き帰りに訪れることができるようになったのです。

アポストロフィの配置がこれほど重要になることがあると誰か考えたでしょうか。ナパ・バレーのスタッグス（Stags）・リープ・ディストリクト（アポストロフィなし）では、カベルネ・ソーヴィニヨンを専門にしていると思われるワイナリーが集まっています。その中には、1976年に「パリスの審判」で優勝を遂げ、世界ブドウ栽培の地図にカリフォルニアの名前を知らしめ高い評価を受けているワイナリー、スタッグス（Stag's）・リープ・ワインセラーズ（Sの前にアポストロフィあり）があります。そして、1893年までさかのぼる由緒ある美しいエステート、スタッグス（Stags'）・リープ・ワイナリー（Sの後にアポストロフィあり）もお見逃しなく。

1972年、レイモンド・トゥーミー・ダンカンとジャスティン・メイヤーが、アメリカン・オークだけで寝かせたカベルネ・ソーヴィニヨン1種類のみへの揺るぎないコミットメントをもって、シルバーオークを創設しました。その頑固さが長い間に報われ、シルバーオークはナパバレーで最も信頼の置ける、食べ物に合わせやすいワイナリーのひとつとしての地位を確立するに至りました。シルバラードトレイルからすぐのオークビルにあるワイナリー、またはグループが所有するヒールズバーグにあるアレキサンダーバレー・テイスティングルームを訪ねましょう。

オーベルジュ・ドゥ・ソレイユでナパバレーを見渡せるテラス席を取りましょう。ミシュラン受賞の3コースメニューは定期的に変わりますが、旬の地元産食材をふんだんに使用したカリフォルニア・地中海料理が全体的なテーマとなっています。

約22ヘクタールのこの土地は、シルバラードトレイルの東側にあるハウエル山に位置しており、谷間の上の丘で素晴らしいワインが作られていることを思い出させてくれます。政治とワインをミックスすると、ケードエステート・ワイナリーの共同創始者の一人カリフォルニア州知事ギャビン・ニューサムがいます。（ニューサムはまた、近くにあるプランプジャック・ワイナリーとオデットエステート・ワイナリーのパートナーでもあります。）ここでのテイスティングは決して安くはありません。このワイナリーのツアーで、一人80ドルから125ドルは費う用意が必要です。でも、素晴らしい景色や、受賞歴のあるワインに報われることでしょう。

スーパートレンディ、でも落ちついた雰囲気のカリストガ・モーターロッジに泊まりませんか （嬉しいことに、温泉水を使ったプール付き）。

ナパバレーの北端、セントヘレナ山の麓に位置するカリストガは、にぎやかなナパのダウンタウンとは違い、観光客が少なくゆったりとした雰囲気の街です。カリストガのワインシーンには、注目せずにはいられない魅力があります。例えば丘の上にあり、塔がいくつもある中世風のお城、カステロ・ディ・アモローサは、イタリアスタイルのワインメーカー、ダリオ・サットゥイによって建てられました。ワインに対してそれほど伝統的ではないアプローチをとるのが、ヒップな人たちが集まるタンク・ガラージ・ワイナリーです。毎日営業しているこのワイナリーは、ヨット・ロック、バックステージ・パス、エディなどの名前を付けたブレンドワインを専門にしています。この地では、ワイン以外でも万能薬となるものがあります。カリストガはナパバレーのスパと温泉の中心地で、1800年代よりミネラル豊富な火山水による活力回復を求めて多くの人々がこの地に魅せられてきました。スパとリゾートは、カジュアルなものから高級な施設までさまざまで、そのほとんどが温泉への入浴、サウナ、マッサージを提供しています。カリストガはまた、ナパバレーのもう一つの外せない体験、熱気球に乗れる絶好の場所として知られています。朝霧の上を漂いながら静かな谷を見渡し、周りを囲む丘の上から太陽が顔をのぞかせる様子を眺めるひととき。これ以上に素晴らしい体験はなかなかありません。