ツリークライミングとは、専用のロープや安全保護具を利用して木に登り、木や森、自然との一体感を味わう体験活動のこと。アメリカ発祥のツリークライミングを日本で広めるための活動をしている日本在住ジョン・ギャスライトさんに、カリフォルニアの巨木ジャイアントセコイアの森の保護活動をとおして見るカリフォルニアの魅力をお聞きしました。
Q:ツリークライミングを通した多くの活動の中で、カリフォルニアの巨木ジャイアントセコイアの森の保護活動をすることになったきっかけを教えてください。
A:2010年、多くのジャイアントセコイアの木が山火事で燃えてしまう実態を知り、なんとかして自分たちの手でこの木の森を守りたい、と思ったことがきっかけです。
Q:ジャイアントセコイアの森の保護活動とは、具体的にどのようなことをされているか教えていただけますか。
A:毎年、日本から仲間を連れてカリフォルニアへ行き、ジャイアントセコイアの木に登って、一本、一本大切に余分な枝を伐採し、森の生態系を崩さないように気をつけながら、みんなで森を守る活動を続けています。
今では、地元カリフォルニアの人たちも、私たちがジャイアントセコイアの木に敬意を表する姿勢とその活動に共感し、いつも温かく迎えてくれます。
Q:ツリークライミングセラピーとは、具体的にどのようなことか教えていただけますか?
A:世界一背が高いと言われるジャイアントセコイアの木に登ることで、自分が持っている力をあらためて発見し、自分に自信もち、新たな視点を見出すことができます。マイナスイオンがいっぱいの森の中で、チャレンジ精神を養い、木と友だちになり、森も人も元気になる。森林セラピーとも言えますね。現在、日本の子供たちをカリフォルニアへ連れていき、ジャイアントセコイアの木に登るプロジェクトも進めています。
Q:ジョンさんが感じるカリフォルニアの魅力は何ですか。
A:カリフォルニアの大きな魅力は、多様性にあると思います。サンフランシスコやロサンゼルスといった大都市から美しい海とビーチ、そして1時間もドライブすれば、砂漠、山など、全てを楽しむことができること。
Q:ジョンさんおすすめのドライブルートを教えてください。
A:ロサンゼルスからスタートなら、定番のテーマパークはもちろん、ハイウェイ101号線をドライブしてサンルイスオビスポやモロベイの街を楽しんだり、サンディエゴからスタートするなら、メキシコ特有の文化を楽しみ、ビーチを満喫したら、テメキュラのワイナリー巡り、さらにはジョシュアツリー国立公園で砂漠体験ができる盛りだくさんのルートもおすすめ。
カリフォルニアは、なんといっても、1年をとおして天候が安定しているのもいいですね。
Q:ジョンさんにとっての「マイ・カリフォルニア」とは?
A:新しい自分を発見できる場所。また、夢を叶えると同時に、カリフォルニアから様々な刺激を受けて、また新しい夢を見つけられる場所。そして、カリフォルニアとは一生付き合っていきたい、と思っています。
■プロフィール
アメリカ・オレゴン州生まれ、カナダ・コロンビア州育ち。1985年来日、南山大学日本語別科にて日本語を学び、91年同大学三年に編入、在学中よりテレビ・ラジオ番組に出演。93年卒業し、日本人女性と結婚。二児の父親でもある。現在は愛知県瀬戸市の森に味噌ダルの廃材を利用したツリーハウスを建て、木の上が住まい。またツリークライミング(ロープと専用の道具を使った安全な木登り)を通じて自然とふれあい、その中で環境にやさしい心を育てるツリークライミング®ジャパン(本部アメリカ)を設立。日本にレクリエーショナル・ツリークライミングを紹介した第一人者。http://www.treeclimbingjapan.org/