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Peter Bond/Flickr

カリフォルニアの有名シェフ

カラフルなペストリーショップからミシュランの星を獲得したレストランまで、カリフォルニア州には有名シェフが経営する一流レストランが点在しています。テレビの番組や出演がきっかけとなってアメリカで有名になったこれらのシェフのことを知らなくても、そのユニークな料理スタイルから生み出される贅沢な味を楽しむことができます。カリフォルニア州の素晴らしい食材に魅了され、それを生かして最高の料理を届けている14人のシェフをご紹介します。

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Ernesto Andrade/Flickr

スパーゴのウルフギャング・パック

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スパーゴのウルフギャング・パック
本格的な独創的料理の本拠地を体験

食をテーマとした専門チャンネル、フードネットワークで大物スターシェフが登場する以前から、「シェフ」と「セレブリティ」を融合している、オーストリア生まれのカリスマシェフ、ウルフギャング・パック。自身がプロデュースした有名レストラン、スパーゴは、1982年のオープン以来、今でも満席の客をうならせています(ディナーの調理で忙しい時間帯が過ぎるとウルフギャング・パックがテーブルを回ることもあります)。店内は、一流インテリアデザイナー、ウォルドー・フェルナンデスによる粋な改装で、エレガントでありながらヒップで心地よいスタイルを演出しています。

もちろん料理も絶品です。シェフ、パックが得意とする、意外な食材を組み合わせて魅惑的な料理を創り出す手法は変わっていません(たとえば、地元産ウサギタバコで燻製にしたソノマ産ラムラックなど)が、新たに旬の料理に重点を置いています。とはいえ、豪華なスモークサーモンピザはバーとランチのメニューにまだ健在で、熱烈なファンも心配はいりません。カリフォルニア産の食材に重点を置いた8品のテイスティングコース料理(メニューは頻繁に変わります)で、思い出に残る贅沢をしてみてはいかがでしょうか。

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Arnold Gatilao/Flickr

シェパニーズのアリス・ウォーターズ

シェパニーズのアリス・ウォーターズ
料理界の姿勢を一変したシェフ

1992年に女性としては初めてジェームス・ビアード賞を受賞したアリス・ウォーターズは、地元で調達した旬の食材の素晴らしさを広め、カリフォルニア料理を全く新たな方向へ導いた、先見性のあるシェフとうたわれています。シェフ・ウォーターズは、バークレーにある名店シェパニーズ(1971年開店)の経営のほか、健康的な地元産有機食材を食べることの大切さを子供たちに教えることを目指す「エディブル・スクールヤード」プロジェクトを20年以上前にバークレーの中学校で開始して、全米の同様のプロジェクトの模範となり、地域内外の児童に大きな影響を与えています。

ウォーターズは、地域の有機農産物の保護と促進を目指すスローフードインターナショナルの副会長でもあります。同団体の「味の箱舟」プロジェクトには、世界中の生態域の食物が登録されています。言うまでもなく、シェパニーズの料理はこのようなコンセプトを重視し、使用する食材のほとんどを地元で調達しています。コースメニューのディナーは奮発する価値のある絶品です。ランチメニューのあるカフェもあります(コースメニューもあり、素晴らしい料理がお得に楽しめます)。

Maude Restaurant
Joseph Trotz/Flickr

モードのカーティス・ストーン

モードのカーティス・ストーン
有名になってからレストランをオープン

カーティス・ストーンがシェフとして働き始めたのは18歳のときですが、自分のレストランを初めて開店したのは20年たってからでした。しかし、その間は非常に忙しく、ロンドンの超高級レストランで腕を振るい、「セレブリティ・アプレンティス」、「アイアン・シェフ・アメリカ」、「トップシェフ」、「テイクホームシェフ」など、多数のテレビ番組にも出演しました。

2014年2月、シェフ・ストーンはレストラン開店に踏み切ることを決意し、ビバリーヒルズに「モード」をオープンしました。(この名前はシェフ自身の祖母にちなんで名付けられました。)モードは、食材を毎月1つ選び、それに触発された9品のテイスティングコースメニューを提供する、並外れたコンセプトのレストランです。この「ちっちゃなレストラン」(シェフ・ストーンの言葉)は一度に25人までしか座れず、ごくプライベートな雰囲気で食事が楽しめるのが特徴です。

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マイケル・ミーナ: マイケル・ミーナレストラン

マイケル・ミーナ: マイケル・ミーナレストラン
テレビでおなじみのシェフの名を冠したレストラン

エジプト生まれのシェフ、マイケル・ミーナは、「ヘルズキッチン・ウィズ・ゴードン・ラムゼイ」などの番組やフードイベントへの出演でおなじみかもしれませんが、ミーナを真のスターシェフへと押し上げたのは、ハマチの刺身のブラックベリーとスベリヒユ添えや、鴨胸肉のイチジクと黒米添えなど、素晴らしい和食・フレンチ・カリフォルニアフュージョン料理です。サンフランシスコのユニオンスクエアにあるマイケル・ミーナレストランは、このような料理で、垂涎の的であるミシュランの1つ星を獲得しています。

マイケル・ミーナは、ニューヨーク州ハイドパークにあるカリナリー・インスティテュート・オブ・アメリカを卒業。レストラン「バーボンステーキ」5軒を含め、全米に計20軒のレストランを所有していますが、サンフランシスコにあるこの優美なレストランが、初めての主力レストランです。シェフ・ミーナが来店しているかもしれないので注意して見てみましょう。とはいっても、素晴らしい9品のシェフおすすめテイスティングコースメニューで次から次へと出される料理から、目を離すことができないかもしれません。

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メッテ・ウィリアムズ: クリナ

メッテ・ウィリアムズ: クリナ
「シェフ・ウォンテッド・ウィズ・アン・バレル」の勝者

新鮮で現代的な趣向を加えた斬新なイタリア料理に重点を置くシェフ・ウィリアムズは、テレビ番組のコンテストで優勝して、ビバリーヒルズのレストラン「クリナ」のシェフの座を獲得しました。クリナは豪華な夜を過ごしたい人々が集まるレストランで、フォーシーズンズロサンゼルス複合施設の一部です。サンフランシスコのグローバル・カリナリー・アカデミーで学んだシェフ・ウィリアムズは、ウルフギャング・パックのレストラン、スパーゴとポストリオで働き、その後、クリナの指揮権を握りました。新しい料理は夢で思いつくこともあると語っているシェフ・ウィリアムズ。まさに甘美な夢といえるでしょう。

このレストランには「ライブ」クルードバーメニュー(バーに座り、シェフがその場で新鮮な食材を使って料理を作るのを眺められる)もあり、ホテルのレストランとは思えないスマートで魅惑的な空間での極上のディナーも楽しめます。食事の後は、プライベートな屋外エリアでドリンクを。炎が揺らめく炉を見つめていると、これをこのまま自宅の裏庭に運んでしまいたいと思うことでしょう。

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ブライアン・マラーキー: シアサッカー

ブライアン・マラーキー: シアサッカー
「トップシェフ」の最終選考進出者、「ザ・テイスト」の助言者

オレゴン州の大農場で生まれ育ち、シーフードを得意とするブライアン・マラーキーは、南カリフォルニアに人気レストランをいくつも所有し、テキサス州オースティンにもシアサッカーの姉妹店を持っています。しかしまず行ってみたいのは、サンディエゴのトレンディなガスランプ地区にあるこの魅力的なレストラン、シアサッカーです。ニューアメリカンスタイルで調理した素晴らしい地元産シーフードを、地元で醸造されたクラフトビールと共に楽しむことができます。このレストランは概して賑やかで非常に打ち解けた雰囲気で、美しく日焼けした華やかな人々がカウチでくつろいでいる素敵なパーティに足を踏み入れたような感じです。

シーフードのほか、鴨脂で揚げたフライドポテトや、コニャックとホースラディッシュ風味のリブアイステーキなど、牧場や農場の恵みも豊富です。シアサッカーはランチやブランチにも最適。特に、南カリフォルニアの日差しあふれる午後は最高で、帰りたくなくなるかもしれません。

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David McSpadden/Flickr

ムラッド・ラルー: アジーザ

ムラッド・ラルー: アジーザ
「料理の鉄人」の勝者

サンフランシスコのアウターリッチモンド地区にあるシェフ・ラルーの優雅な高級レストラン、アジーザは、鴨のコンフィのバスティーヤ、イチジクと豆入りクスクス、大麦の上にのせたプルーンとサフラン風味の子羊すね肉、ハイビスカスとプラムのスープを添えた黒ごまケーキといったデザートなど、伝統的なモロッコ料理にカリフォルニアならではの独創的な趣向を加えた料理で、ミシュランの1つ星を獲得しています。野生のルッコラとターメリックの根とテキーラのカクテルや、イチゴとフレズノチリとウォッカのカクテルなど一風変わったカクテルもあり、非常にユニークでエキサイティングなドリンクが楽しめます。

シェフ・ラルーはモロッコのマラケシュで育ち、20歳のときに経済学を学ぶためベイエリアに来ました。故郷の料理が恋しくなって勉学よりも料理に傾倒し、1996年にサンフランシスコ北部のマリンカウンティに初めてのレストランを開きました。2008年には、「トップシェフ」でキャット・コーラと対決して勝っています。アジーザは、その2年後に初めてミシュランの1つ星を授与されました。

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Peter Bond/Flickr

トーマス・ケラー: フレンチ・ランドリー

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トーマス・ケラー: フレンチ・ランドリー
テレビ出演はせず、見事なミシュラン3つ星

シェフ・ケラーは食の番組のスターではありませんが、ヨントビルにあるこのレストランで究極の素晴らしい料理と質の高いサービスを提供し、グルメ界で卓越した名声を博しています。ミシュラン3つ星を獲得しているフレンチ・ランドリーでの食事は、グルメな方なら外せない、一生に一度の素晴らしい体験となります。卓越したテイスティングメニューには、頻繁に変わる旬の料理や、シェフ・ケラーの特別料理「オイスター・アンド・パール」(サバイヨンに入れたカキとキャビア)などが並んでいます。

予約が取れない(何か月も前から予約で満席)場合は、近くにあるシェフ・ケラーのブションビストロに行ってみましょう。フランス料理に影響を受けた素晴らしい料理を、よりカジュアルな雰囲気で楽しめます。メニューには、ステークフリット、オニオンスープ、エスカルゴのブルゴーニュ風、鴨のコンフィなど、昔ながらのビストロ料理が並んでいます。

ワインテイスティングに向かう途中で町を車で通過するだけという方は、シェフ・ケラーのブションベーカリーに立ち寄って、美しいマカロンやバターたっぷりのキッシュをどうぞ。

知っておくと便利な情報: スターシェフが多数集まるぺブルビーチ・フード&ワインなど、一流の食とワインのフェスティバルでは、シェフ・ケラーの姿が見られます。

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クリス・コセンティーノ: コックスコーム

クリス・コセンティーノ: コックスコーム
「トップ・シェフ・マスターズ」の勝者

エネルギッシュで創造力あふれるシェフ、コセンティーノは、普段は食べることが珍しい肉の部位を独創的な料理に仕立て、称賛を浴びています。サンフランシスコのコックスコームでは、鼻先から尻尾までを無駄なく使いこなす冒険心に満ちたアプローチで料理の腕を振るい、意表をつく多彩な肉料理を提供しています(豚の頭を丸ごと料理した一品は、サンフランシスコでもインスタグラムに投稿する価値がナンバー1です)。他にもグリーンゴッデス・ドレッシングのように、サンフランシスコが発祥のレシピに焦点を当てた料理があり、このドレッシングであえたリトルジェムレタス、ラディッシュ、クリスピーな豚耳のサラダなどが味わえます。

コンセンティーノは、もつ料理や精肉についての造詣が深く、新鮮な地元の食材を使った料理に情熱を傾けています。彼が生み出す料理の数々は、どれも独創性に富んでおり、食に対する好奇心旺盛の人にぴったりです。ボーンマローのミックスグリル、セラーノ生ハムとヒカマのオリーブオイル添え、鱒卵にタラゴン風味のアイオリソースを添えた「エッグ・エッグ・エッグ」など、大胆な発想のお料理を試してみてください。喉の渇きを癒すメニューも盛りだくさんです。地元のジンをローテーションで提供しているほか、クラフトビール、ワイン、ネグローニなども、すべてオンタップで用意。

シェフのコセンティーノはワシントンDCにある数軒のレストランで腕を磨いた後、2002年にカリフォルニアに拠点を移しました。トップ・シェフ・マスターズのシーズン4で優勝した経歴の持ち主です。

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スーザン・フェニガー: ボーダーグリル

スーザン・フェニガー: ボーダーグリル
「トゥーホット・タマーレ」の司会

フェニガーは、パートナーのメアリー・スー・ミリケンと共に、最初はシティカフェ、そしてボーダーグリルのさまざまな店舗を経て、ごく最近ではマッドヘン・タバーン(高い評価を受けていた「ストリート」レストランをリニューアル)まで、ロサンゼルスのファンを30年以上にわたって楽しませてきました。両シェフは、レストランの共同経営のかたわら、ロサンゼルスのレストランで提供している目玉料理のレシピを載せた料理本も数冊、共同執筆しています。

しかし、全米の人々がシェフ・フェニガーを知るようになったのは、テレビのお陰かもしれません。フェニガーとミリケンは、フードネットワークの初期の番組の一つ「トゥーホット・タマーレ」で、300話以上に出演しました。シェフ・フェニガーは「トップ・シェフ・マスターズ」にも主演して料理対決に挑み、「カットスロートキッチン」にも出演しました。

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ターニャ・ホランド

ターニャ・ホランド
現代的な趣向を取り入れたソウルフード

シェフ、ターニャ・ホランドは、湾を隔てた対岸のサンフランシスコにきらめく数々の素晴らしいミシュランの星を、オークランドにももたらしました。ホランドの2軒のレストラン、ブラウン・シュガー・キッチンとBサイドバーベキューは、ユニークでレベルの高い南部料理とバーベキューで絶賛され、特にブラウン・シュガー・キッチンのフライドチキンとBサイドのジューシーなリブ(リブのスタイルを聞かれると、ホランドは「オークランドスタイル」と答えています)は高い評価を受けています。

ホランド自身もユニークな経歴を持ち、バージニア大学でロシア文学の学位を取得して卒業した後、最終的にはフランスのブルゴーニュにあるラ・ヴァレンヌ・エコール・ド・キュイジーヌで学びました。また、ワイン輸出業者、レストラン支配人、フードスタイリストとして働いていたこともあるほか、ニューヨークにあるボビー・フレイのレストラン、メサグリルで部門シェフを務めていたこともあります。料理本も2冊出版し、フードネットワークの「メルティングポット」シリーズなど、多数のテレビ番組にも出演しています。