スティントンビーチとマイヤービーチにはさまれた、ミルバレーの西端に位置するスライドランチは、54ヘクタールの敷地に独特な歴史の詰まった、海岸沿いの安息の地です。元は
19世紀にポルトガル人家族が所有する酪農場でしたが、年月とともに荒廃し、1969年にネイチャーコンサーバンシーが購入して以降は商業開発から保護されることになりました。その1年後、グレイトフルデッドの象徴的ボーカリスト、ジェリー・ガルシアの経済支援を受け、ベイエリアの子供に自然を再び体験させるのが目的の非営利団体として、スライドランチが発足しました。ランチは、国立公園局に属するゴールデンゲート国立レクリエーション保養地内にあるため、ハイキング、ピクニック、冒険など、いつでも一般の利用が可能です。
この珍しい牧歌的な美しい地は、地元の生態学、有機農業、野生動物の生態、環境など多くを教えてくれます。海岸沿いに数キロあるトレイルやいくつものピクニックエリアを自分で周ることもできますが、より充実した体験をお望みなら、住民がガイドをしてくれるツアーに参加してみましょう。スライドランチでは、他にもワークショップやキャンプ、その他の家族向けイベントを主催しており、訪れる人はこの特別な野生の生息地をさらに深く体験できます。2017年9月現在、ランチには「ファーム・トゥ・テーブル・ティーチングキッチン」という最高レベルの教室があり、そのデッキからは太平洋が見渡せます。
またスライドランチのプログラムを通じて、子供はヤギの乳を絞る、鶏から玉子を集める、野生の動植物の生態を学ぶ、潮干狩りをする、自然の工芸品を作る、庭園で採れるものを料理するといった様々な体験ができます。ファミリーファームデーには、アメリカワシミミズクなど地元の鳥について学べるハイキングから、海関連のアクティビティ、羊の毛刈り、ゲルでの羊毛工芸まで、テーマに合わせた4時間のプログラムも要チェックです。
究極の週末キャンプを体験するには、家族向けの一泊プログラムを予約しましょう。スライドランチの先生の引率で農場のアクティビティや冒険をしたら、夜は星空のもとでの食事・就寝です。プログラムはすぐ満席になります。予約はお早めに。
ここがお好きな人には、さらに朗報です。スライドランチでは、レンタルスペースを提供しています。パーティを開いたり、太平洋を臨む場所で結婚式を開いて、その後参列客と一緒に泊りがけでキャンプ披露宴をすることもできます。