どこにもたどり着かない道路があるとすれば、広大なモハベ砂漠にある遥か遠くの山の中心を通るこの道のりこそ、今まで訪れた中で最も訳の分からないルートかもしれません。全長約600メートルのこのトンネルは、炭坑夫のバーロ・シュミットが固い岩を掘り抜いたものです。現存するシュミットのキャビンから始まってコッパー山を反対側に抜け、標高1,200メートルのはるか先の岩棚まで続いています。もっと奇妙なことに、シュミットは1902年に掘り始めて以来、30年以上にわたりほんの少しの爆薬を上手に配置して数回使った以外は、すべて手作業で堀り続けました。
この場所は土地管理局(BLM)によって管理され、モハベの街の約65キロ北にあります。州道14号線を北東に32キロ行き、分岐点を右(レッドロック・ランズバーグロード方面)に向かってください。(左手にレッドロックキャニオン州立公園が見えます。)さらに18キロ北東に進んでメスキートキャニオンロードに向かい(未舗装路のため、車高の高い四駆がお薦めです)、左折して未舗装のEP15号線を4.3キロ走り、さらに800メートルほどの側道を進むとフェンスに囲まれたバーロ・シュミット・トンネルと家屋敷が見えてきます。BLMのフィールドマネージャー、カール・シモンズさんによれば「建物やトンネルの内部に入るのはお勧めしませんが、シュミットのキャビンや、彼が山を掘り抜こうとした跡を見ることができます。掘ろうとした理由は誰にも分かりませんが」とのことです。リッジクレストにあるBLMの事務所には情報提供用パンフレットがおいてあり、道路状況やアクセス情報の詳細が入手できます。直接訪ねるか電話で問い合わせてください(住所:300 S. Ridgecrest Rd. 電話:+1-760-384-5400)。