Spotlight: ピナクルズ国立公園
Erik Pawassar

Central California

Spotlight: ピナクルズ国立公園

15
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ピナクルズ国立公園はカリフォルニアで最も新しい国立公園。古代の火山によって形成された崖、岩山、洞窟が今でもその姿を残しています。サン・アンドレアス断層周辺で発生した地震により噴火した火山岩が、321キロメートル南東にあるサリナスバレーの現在地まで運ばれてきました。何百万年もの月日が過ぎた今、ここは素晴らしい大自然を体験できる絶景の地として知られています。懐中電灯の光をたどって洞窟探検。険しい尖峰を登る登山者たちを観察。青空を行くカリフォルニア・コンドルを探し、咲き乱れる春の花々の中、ハイキングをすることもできます。夏には日中の気温が38˚Cを超えることもありますが、夜は涼しく、夜空には無数の星がきらめきます。

ピナクルズ国立公園は西側と東側の2つに分かれており、車で反対側に横断することはできません。(徒歩なら約8キロメートルのハイキングを楽しみながら横断も可能。)

西側へはハイウェイ101号線のソレダッドの街付近からアクセスできます。ここからハイウェイ146号線を東に進むと、入園口があります。入園口には小さなビジターセンターがありますが、ここには宿泊設備やキャンプ場はありません。西側の門は、毎日午前7時30分から午後8時まで開いています。午後8時を過ぎると、公園を出ることはできますが、車で公園内に入ることはできません。東側の入園口は、ホリスターから南に約48キロメートルのところでハイウェイ25号線を降りたところにあり、年中無休で24時間開いています。ここには、キャンプ場、ビジターセンター、キャンプ売店があります。

崖錐洞
Erik Pawassar

崖錐洞

崖錐洞
地下迷路を探検

ピナクルズの洞窟は、アメリカ各地に見られる鍾乳洞とは全く違い、厳密には洞窟ではありません。何千年もの間に、ピナクルズの巨大な岩が水流によって少しずつ浸食されて、深く狭い溝を形成しました。この岩は砕け落ち、巨大な岩の塊が溝に入り込みました。岩の破片が大きすぎると溝に入らないこともあり、このような破片が「屋根」となり、岩のトンネルを形成しました。これが崖錐洞と呼ばれるものです。

「わーっ、真っ暗!」

ピナクルズ国立公園には、入園者に公開されているこのような洞窟群が2つあります。公園の西側にあるバルコニーズ洞窟は、冬に豪雨が降った後を除き、年中公開されています。(事前に電話で状況をお問い合わせください) 公園の東側にあるベアガルチ洞窟は、洞窟内に生息して子供を育てるタウンゼンド・オオミミ・オオコオモリを保護するため閉鎖されることがあります(通常、子育て期間の5月中旬から7月中旬まで洞窟が閉鎖されます)。事前に状況を確認してください。

洞窟探検に特別な技術は必要ありません。必要なのはあなたの冒険心です。洞窟に入ったら、ヘッドライト(または携帯のライト)を点灯し、狭い割れ目を抜けたり、岩棚の下をくぐったり、曲がりくねった狭い道を通ってみましょう。ここでは「わーっ、真っ暗!」という言葉をよく耳にします。まさにそのとおりです。

 

ハイピークス地域
Erik Pawassar

ハイピークス地域

ハイピークス地域
ピナクルズの尖峰を目指して思い出に残るトレイルをハイキング

ピナクルズ国定公園で最もエキサイティングなハイキングコースは、ハイピークスまでのトレイル。ハイピークスはゴツゴツした尖峰群で、何キロも離れたところからでも見えます。ハイピークスの最高峰は829メートル程ですが、頂上からの景色は絶景です。ハイピークスには東側の入園口からでも西側の入園口からでも行けますが、距離が短いのは東側のベアガルチからの道です(どちらのトレイルを使用するかによって違いますが、約9.7キロメートルです)。いずれも約1,219メートル登りますが、道の最後の1.5キロメートルほどは、1930年代に市民保全部隊によって造り上げられた非常に独創的な素晴らしいトレイルとなっています。トレイルは、曲がりくねった岩の道を進み、次々と現れる細い道をたどりながら登っていきます。手がかりや足がかりが岩に打ち込まれ、安全のため鋼鉄製の手すりが埋め込まれています。(高所が苦手な方は、代わりにトンネルトレイルをご利用ください。)

ハイピークスの頂上からは、起伏のある広大な草原と岩柱が眼下に広がります。空を見上げてコンドルを探してみてください。公園のどこよりも近くで見られるかもしれません。

ピナクルズのロッククライミング
Erik Pawassar

ピナクルズのロッククライミング

ピナクルズのロッククライミング
最高のロッククライミングを

ピナクルズ国立公園の険しい尖峰は、火山活動や地震によって造られ、長年ロッククライマーを魅了してきました。東西、どちらの入園口からも、初心者から上級者まで誰でも楽しめる多数のロッククライミングのエリアへ行くことができます。中でも人気のルートは分かりやすく表示されています。他の場所でロッククライミングをした経験がある方は、硬い花崗岩でなく、比較的もろい火山角礫岩なので多少崩れやすいということに注意してください。公園の東側の岩は比較的硬くて崩れにくく、トップロープクライミングが可能なルートも多くなっています。

ピナクルズは、ジムで学んだロッククライミングの技術を実際に試してみるには最適です。すべてのレベルのロッククライミングのクラスが数社から提供されており、合宿を提供している会社もあります。初心者向けのロッククライミング場「ツーリスト・トラップ」と「ディスカバリー・ウォール」は、ベアガルチから数分歩いたところにあります。公園の西側には、リードクライミングが必要なマルチピッチルートが多くあります。利点は、気温が上がって暑すぎる夏を除いて、ロッククライミングのシーズンがほぼ1年中続くことです。ルートによっては、巣作りをする鳥、特にハヤブサとワシを保護するため、1年のうち一定期間閉鎖されている(通常は1月から7月)ものもあります。

クライミングの方法を学びたい方のために、ピナクルズでは数社がレッスンやロッククライミング合宿を提供しています。

ピナクルズのキャンプ
Pinnacles National Park by David Prasad/Flickr

ピナクルズのキャンプ

ピナクルズのキャンプ
Majestic night sky, fascinating wildlife

ピナクルズ国立公園の東側にある公園で唯一のキャンプ場には134区画あり、プール、シャワー、トイレを備えています。キャンプ売店は驚くほど品揃えが充実していて、アイスクリームがよく売れます。(最寄りのスーパーは、51キロメートル離れたホリスターになるので、事前の荷造りは入念にしましょう。) ピナクルズの夜空は暗いため、星空を堪能することができます。また、シカ、コヨーテ、アライグマ、キツネなどの野生動物、そしておしゃべりなドングリキツツキから巨大なカリフォルニア・コンドルまで豊富な種類の鳥を見られる可能性もあるので、よく見て、耳を澄ましてみてください。キャンプ場が混雑するのは春と秋です(夏は焼けつくような暑さになります)。暑くない季節でも、必ず日陰のある場所を選びましょう。

ピナクルズのワイルドフラワー
Indian Warrior by Miguel Vieira/Flickr

ピナクルズのワイルドフラワー

ピナクルズのワイルドフラワー
山頂や尖峰の花々

ピナクルズ国立公園には、早い春の訪れとともに、山野草を愛好する人々が満開の花を見ようと、どっと押し寄せます。豊かな火山性土壌と広大な草原を持つピナクルズは、山野草にとって理想的な場所です。ハナビシソウが小川を縁取り、マリポサリリーが背の高い草の中で鮮やかに白く輝き、アメリカサクラソウが湿性草地で群生します。うっとりするようなルピナスの香りは、圧倒されそうなほどです。ピナクルズ国立公園の植物の80パーセントは3月から5月までの間に開花しますが、1月や2月からすでに花が咲いている年も多くあります。どこを見てもほとんどの場所に花が咲いていますが、ハイピークスループ、バルコニーズトレイル、ジュニパーキャニオントレイルにはほぼ確実に咲いています。植物の品種を確認するには、オンライン山野草ギャラリーで調べるか、退屈ながら役立つ植物一覧を印刷してください。

イン・アット・トレスピノス
Courtesy of Tres Pinos Inn

イン・アット・トレスピノス

イン・アット・トレスピノス
西部開拓時代のたまり場で高級料理

ピナクルズ国立公園に初めて来た人々は、その未開拓の自然に驚きます。公園の80パーセントは原生地域ですが、公園の周囲もガビラン山脈の未開発の丘陵地帯で、そのほとんどが原生地域です。レストランもありません。ガソリンスタンドもありません。スーパーもありません。キャンプ中なら、黒焦げのホットドッグにうんざりしてくるかもしれません。長いハイキングの一日を終えて文明社会に向かって運転している途中で、お腹がすいてくるかもしれません。そんなときには、イン・アット・トレスピノスへ。このレストランでは、ハイキングブーツを履いていても笑われたりしません。それどころか、カウボーイハットをかぶっていても大丈夫です。

イン・アット・トレスピノスは、1880年代のカウボーイに人気だった酒場で、かつては娼館だったこともありました。住民約500人の街、トレスピノスの中心部にある歴史的建造物であるイン・アット・トレスピノスでは、フィレ・ミニョン、サーモン、子牛肉などの料理を提供しています(ありがたいことにホットドッグはありません)。気取らないダイニングルームで地元サンベニート郡産のワインとともにお楽しみください。昔、酒場だったこの場所のアンティークな真ちゅう製レジと、年季の入った木の床板にもぜひ注目してください。

夜間のアクティビティ
Pinnacles at night by Jason Jenkins/Flickr

夜間のアクティビティ

夜間のアクティビティ
洞窟を夜間に探検、または星空の下でハイキング

ピナクルズ国定公園は、日中はハイカーの楽園ですが、夜も同じくらい魅力的です。街明かりから遠く離れたこの地域は空が暗く、素晴らしい星空が楽しめます。夜空が見渡せる場所ならどこでも、毛布を敷くだけで星空を眺められます。ほとんどの土曜日の夜には、公園レンジャーとともに1.6キロメートルの星空ハイキング(1時間)をすることができます。ハイキングは、公園の東側にあるピークスビュー駐車場から出発し、サウスウィルダネス・トレイルの始点に行き戻ってきます。同様のハイキングが、1年をとおして満月の夜に実施されています。春から秋にかけては、レンジャー主催の夜間洞窟探検もあります。また、生息しているタウンゼンド・オオミミ・オオコオモリを探しに行くミニツアーもあります。公園ウェブサイトに掲載されている月間イベントの一覧を確認し、ピナクルズ国立公園ビジターセンターで必ず予約してください(イベントは無料ですが、25名までとなっています)。

カリフォルニア・コンドル
Sequoia Hughes/Flickr

カリフォルニア・コンドル

カリフォルニア・コンドル
空高く舞い上がる大自然のジャンボジェット

カリフォルニア・コンドルは、ワシが小さく見えるほど非常に大きな鳥です。空を飛んでいると小型飛行機と間違えられることもあります。北米の陸鳥の中で最も大型で、翼幅は2.7メートルを超えます。

悲しいことに、この素晴らしいカリフォルニア・コンドルは、大型であっても、絶滅寸前の危機を免れませんでした。1987年には、カリフォルニア・コンドルは世界でわずか22羽しか残っていませんでした。当時、専門家が団結して、生き残っている野生のコンドルを捕獲して飼育下繁殖プログラムを実施するという重要な決定を行いました。

16年後、ピナクルズは公式なコンドル回復区となりました。現在、公園所属生物学者が管理しているコンドルは、25羽以上にのぼります。コンドルにはそれぞれの翼にタグがつけられ、タグに記載された3桁の番号で識別できるようになっています。コンドルは自由に行き来し、西のビッグサーまで飛んで行って、そこに生息している30羽余りのコンドルと交流することもよくあります。ピナクルズでコンドルを確実に見るためには、早朝か夕方にハイピークスまで行きます。また、キャンプ場南東の尾根の上空も探してみましょう。通常、ビジターセンターの近くにフィールドスコープが設置してあります。

ワインテイスティング
Wine Tasting by Myles McGuinness

ワインテイスティング

ワインテイスティング
Venture to the oldest winery in California

ハイキングで歩いた一日の締めくくりに飲む一杯のワインは、また格別です。ピナクルズ国立公園の両入園口から車で1時間以内のところに、ふたつのワイントレイルがあります。東の入園口からハイウェイ25号線を北に48キロメートルほど進んだところにあるトレスピノス地域では、シエネガバレー・ループ沿いに数軒のサンベニート郡ワイナリーが並んでいます。そのうちの一つデローズは、1855年にフランスからの移民によって設立されたカリフォルニア州最古のワイナリーです。(このワイナリーは偶然にもサン・アンドレアス断層の真上に立っています。) シエネガバレーの土壌は石灰岩鉱床を持つ肥沃な土なため、ピノノワールやシャルドネ種のブドウにとって理想的な生育条件が揃っています。

西の入園口からは、肥沃なサリナスバレーのリバーロード・ワイントレイルを探訪してみましょう。ハイウェイ146号線を西にソレダッドとハイウェイ101号線に向かって進むと、サンタルシア高地を曲がりくねって進むリバーロード・ワイントレイルに、ハーン・エステート・ワイナリー、パライソ・ビンヤーズ、ラス・ワイナリー、その他多数のワイナリーがあります。