Spotlight: ビッグサー
Kodiak Greenwood

Central California

Spotlight: ビッグサー

世界有数の海岸線へようこそ。一生の思い出に残る景色が待っています。カーメルバイザシーからハーストキャッスルまでの間の約144キロメートルにわたるドライブコースは、深い霧に包まれるウォーターフロントとセコイアスギの森林に挟まれて進みます。ヘンリー・ミラーや、ビートニクを代表するジャック・ケルアックといった作家を魅了した、都会のしがらみから解放してくれるかのような景色が、魔力のようにあなたを引き込みます。この崖、この海、この空に、ただいつまでも包まれていたいと感じることでしょう。

曲がりくねりながらビッグサーを抜けるハイウェイ1号線には、車を停めて景色を楽しめるスポットもたくさんあります。特にビクスビー橋は必見です。もうひとつの人気の記念写真スポットは、マクウェイ・フォールです。海に面した高さ70フィートの崖からひと気のない砂浜へ、銀色の流水が落ちています。空を見上げれば、北米最大の鳥、絶滅危惧種のカリフォルニアコンドルが舞っているかもしれません。また、海を見下ろせば、回遊するクジラや、カリフォルニアを代表する海草に身を包んで浮かんでいるラッコの姿も見られるかもしれません。“ネペンシ”のデッキで有名なアンブロシアバーガーを頬張った後は、ビールを片手に夕日を見て黄昏時を満喫。宿泊にはキャンプ場がたくさんあるほか、素朴なキャビンを備えたディージェンズなどの(時にはファンキーな)リゾートがあります。美しいこの地域には、超高級なホテルも多数あります。崖の上に建つポストランチインや贅沢なベンタナイン&スパなど、値段なりのことはある宿泊のオプションです。

ビッグ・サーの豪華宿泊施設
Kodiak Greenwood

ビッグ・サーの豪華宿泊施設

ビッグ・サーの豪華宿泊施設
見る者すべてを魅了する広大な眺めの中で、一夜を過ごしませんか?

大自然で有名なビッグ・サーだからといって、シンプルな宿泊施設だけとは限りません。実は、この地域は州内で最も豪華な宿泊施設を誇り、超高級客室、一流のスパ、各種設備、素晴らしいディナーを楽しめる場所などが勢ぞろいしています。ポストランチインでは、スイートやプライベートハウスが見事に断崖と調和し、特大のピクチャーウィンドウからは、さえぎるもののない海と空の眺めを堪能できます。(ベッドの中からホエールウォッチングを楽しみたい人に理想的。) 周辺を見て回る際にこの地に詳しい運転手が必要なお客様用の高級車や、ビッグサーの海岸を訪れるためのシャトルもあります。

ポストランチインでは、スイートやプライベートハウスが見事に断崖と調和

ハイウェイ1の反対(内陸)側には、レッドウッドの木陰に建つシャングリラ、ベンタナイン&スパがあり、日本式の露天風呂と広いデッキが涼やかな自然の雰囲気を創り出すスイートや、霧が立ち込める夜にいっそうの居心地の良さを提供する暖炉のある客室を予約することが可能です。地元農家から仕入れる四季に応じた食材を用いて作られたここでの食事もまた格別です。ここでもポストランチでも、宿泊をしなくても食事利用やスパトリートメントの予約が可能なため、贅沢をするために銀行強盗にならなくても大丈夫。

ジュリア・ファイファー・バーンズ州立公園
Alexa Miller

ジュリア・ファイファー・バーンズ州立公園

ジュリア・ファイファー・バーンズ州立公園
滝の水がビーチに流れ落ちる様子を楽しめます

特大ごほうび付きの短距離ハイキングはいかが? ジュリア・ファイファー・バーンズ州立公園での往復1キロメートルのウォータフォール・オーバールックトレイルは、世界で最も手軽に絶景を楽しめるハイキングです。ほぼ平坦な道の終点には、公園の名前の由来になったビッグサーの女性開拓者、ジュリア・ファイファー・バーンズのお気に入りの場所、海に面する完璧なマックウェイ滝の眺めが待ち受けています。ジュリアさんは、きっと趣味の良い女性だったに違いありません。高さ約24メートルの花こう岩の断崖から入り江の砂浜に流れ落ちています(観光客の立ち入りが禁止されているため、砂の上には足あとも全くついていません)。

もう少し先まで足を延ばすなら、老樹齢のレッドウッドと海岸沿いのシャパラルの中を通りながら起伏のある3キロメートルを周る、近くのイウォルドセン・トレイルがお勧めです。高さ488メートルに向かう道のりは、ため息の出るような絶景が延々と続きます。

ビクスビー橋
Alex Farnum

ビクスビー橋

ビクスビー橋
国内で最も人気の高い橋を渡りましょう

ビッグサー沿岸の被写体としてはおそらく最も数多くインスタグラムに撮られているであろう、ビッグサー版のゴールデンゲートにようこそ。それもそのはず。素晴らしい眺めを堪能するには、沢山もうけられている待避所に車を停めてみましょう。特に、日没時の橋の南端がお勧めです。

200,000ドル強の費用をかけ、1932年に完成したコンクリート製のこの橋は、ビクスビークリークによって削られた険しいキャニオンの上、79メートルの高さに架かり、この種類の橋の中では世界で最も高いものの中に数えられています。キャニオンの急斜面と崩れそうな崖を見れば、橋を架ける工事が容易でなかったことは一目瞭然です。初めに、へアピンカーブに満ちた狭い一方通行の道を通ってトラックで資材を運び、巨大な木製の骨組みを築かなくてはなりませんでした。45,000袋という気の遠くなるような数のセメントが骨組みに引き上げられましたが、これは重機で重いものを持ち上げることができるようになる前のことです。ひとつひとつの袋は、複数のプラットフォームによるシステムと川の上91メートルの高さに張られたケーブルの吊り紐を介して運ばれました。皮肉にも、道路より先に橋が完成してしまい、その後、カーメルからセントルイスオビスポへのルートが開通するまでにさらに5年を要しました。

エサレン
Kodiak Greenwood

エサレン

エサレン
この伝説的な隠れ家で、自分だけのくつろぎを見つけませんか?

ビッグサーの自由奔放な精神の証拠を突き止めるには、エサレン研究所に勝る場所はありません。400を超えるワークショップが、このセンターで毎年開かれています。そのトピックは、作詞、カップル用コミュニケーションや、シャーマンの宇宙論など、個人的なものから社会変革的なものまで多岐にわたります。

たくさんありすぎて迷ってしまいますか? ワークショップを予約しなくても、個人的な隠れ家として滞在することができます。11ヘクタールの美しい敷地内は自由に散策できるほか、マッサージを予約したり、施設内にある断崖絶壁に作られた温泉でゆったりと過ごしたり、庭園内で育てられた食材を用いたお食事も楽しめます。宿泊客でない場合でも、温かいお湯につかることができます(要予約)。ただし、非宿泊客用の時間帯は午前1時~3時のみのため、ちょっと夜更かしが必要です。水着はなくても構いません。

ネペンセ
Thomas H. Story/ Sunset Publishing

ネペンセ

ネペンセ
ワールドクラスのアート(そして同等の景色)を鑑賞したいなら

カモメでもない限り、ここに勝るビッグサーの眺めを楽しむことはできません。それ故、この崖上に建つレストランは、正真正銘の外せないスポットです。地元の人々も、元のオーナーによって1949年に創り出されたこの極上のリラックス感につられてやってきます(現在も、オーナーの家族によって経営されています)。もちろんこの景色を見るのが目的です。パティオの座席や、フランク・ロイド・ライトの弟子により、師匠の建築スタイルを示唆して環境一体化するよう設計された本館内から一歩入った場所から眺めるのがお勧めです。

ビッグサーのビートニクやヒッピー時代は、ネペンセにも息づいています。お洒落なバーや炉のたき火を囲んで屋外でくつろぎながら、ケルアックのような名前や「あの時は・・・」で始まるストーリーに耳を傾けてみましょう。しかもビッグサーのスタイルをちょっとしたお土産で持ち帰ることもできます: ネペンセのギフトショップ、フェニックスでは、手作りのジュエリー、陶器から、ドラムサークルにぴったりの楽器まで取り扱っています。

ライムキルン州立公園
Limekiln Falls by Carson/Flickr

ライムキルン州立公園

ライムキルン州立公園
歴史的な窯の見学とビーチへのハイキング

ライムキルン(石灰窯)というその名前の通り、ライムキルン州立公園は、かつて石灰窯操業で栄えた場所のため、少し歩けば4つの石灰窯跡を見て回ることができます。文化史により、1880年代終わりごろ、どのようにして近隣の傾斜地から天然の石灰石を採石し、巨大な鉄窯および石窯へと投入していたかが説明されています。伐採されたレッドウッドを燃料にした窯の火の高温により抽出される純粋な石灰が、モントレー北部で用いられた建築用セメントの重要な材料となりました。

石灰石とレッドウッドを使い果たしてしまった窯の持ち主は窯を閉鎖しました。森はゆっくりと回復し、現在私たちが目にしているこの公園のレッドウッドは、2代目として心地よい木陰の避暑地をこの場所に作り出しています(興味深い歴史を持つ1代目のレッドウッドもきっと同じだったにちがいありません)。ライムキルン滝へのハイキングを楽しんだり、公園内にある砂浜へと気軽に出けてみましょう。この地域には28か所のキャンプ場もあります。

ファイファー・ビッグサー州立公園
Pfeiffer Big Sur State Park courtesy of CTTC

ファイファー・ビッグサー州立公園

ファイファー・ビッグサー州立公園
レッドウッドの森を抜けてビッグサー川までハイキングに出かけよう

ビッグサー海岸沿いは、カリフォルニアのコーストレッドウッド自生地の南端です。公園の宝ともいえるこの場所は、レッドウッドの深い木影*と大聖堂のごとく荘厳な美しさを体験できる素晴らしいスポットです。この公園のルーツは、自作農場にあります: ジョン・ファイファーは、約65ヘクタールのこの地(彼の1884年キャビンのこと、元来、ビッグサー川の渓谷はるか上部に位置していたものを、公園の渓谷トレイル沿いに再築したもの)に定住しました。1930年代、ファイファーの土地はこの美しい公園の最初の一角となりました。

小規模ながらも魅力的なトレイルが、405ヘクタールの保護地内に広がります。往復5キロメートルのバレービュー・トレイルは、森の奥を進み、草原を横切り、ファイファー滝の眺めをめざします(雨が少ない年にはほんのちょろちょろとしか流れていないこともあるのでご注意)。公園内にある気取らない雰囲気のビッグサーロッジに宿泊したり、川岸にあるキャンプ場を予約して長めに滞在するのがお勧めです(夏のピーク時は特にすぐに予約でいっぱいになってしまうため、余裕のある計画を立てましょう)。

ヘンリー・ミラー記念図書館
Terry Way

ヘンリー・ミラー記念図書館

ヘンリー・ミラー記念図書館
文化の中心地で、ある文豪について学びましょう

ビッグ・サーの文化と精神の中心地であるヘンリー・ミラー記念図書館は、1944年から1962年までビッグサーに居を構え、この地を「何も起こらない場所」と表現した有名なアメリカ人ライターに敬意を表して建てられ、その名前が付けられました。冬には、ここで本(世の中に大きな影響を与えたミラーの代表作『北回帰線』などを含む)を物色しながらコーヒーも楽しめるくつろぎの場所となります。しかし、5月から10月にかけては、海岸沿いの居心地のいいこのキャビン内外で開かれるライブパフォーマンスや年に1度のビックサー国際短編映画上映シリーズなどの特別イベントにより、カレンダーの予定がびっしりと詰まっています。そして、図書館に隣接する緑豊かなレッドウッドの林では、300名のラッキーな聴衆を前に、バンド・オブ・ホーセズやレッド・ホット・チリ・ペッパーズなどの有名アーティストを招いた小規模なライブ音楽パフォーマンスが開かれます。

ビッグ・サーのレストラン
Thomas H. Story/ Sunset Publishing

ビッグ・サーのレストラン

ビッグ・サーのレストラン
食べて、飲んで、景色を楽しむ

ビッグサーおよびその周辺の観光をより充実させるには、少なくとも1度は、ビッグサー・ベーカリー&レストランの濃いコーヒーと地元産の卵そして自家製サワードゥパンのトーストで朝を迎えましょう。ガソリンスタンドの後ろ、飾り気のないファンキーな建物の中のその変わったレストランでは、薪の火で焼いた極上のピザなど、ディナーも楽しめます。

世界有数の眺めとともに特製の「アンブロージア(美味しい)ハンバーガー」を楽しむなら、広々としたデッキから太平洋を望み、ビール片手にフライドポテトをつまみながら日が暮れるまでのんびりできるネペンセに行きましょう。お洒落をして出かける夜(ビッグサーでいうお洒落とは、いわゆる見苦しくない格好のこと。ビーチサンダルはやめましょう)には、ポストランチインのレストラン、シエラマー(奮発して9コースのビッグサー・テイスティングメニューをオーダーしてみませんか)の予約がお勧めです。また、地元産の食材を用いて作るアメリカ料理に力を入れているベンタナイン&スパの素朴なロッジ風のレストランでくつろぐのも良いでしょう。さらに、おすすめのビッグ・サー・ロードハウスへ行ってみましょう。地元の食材と香辛料をふんだんに使ったケイジャンスタイルの料理(採れたてのシーフードを使ったガンボ料理を思い浮かべてください)がおすすめです。このロードハウスのデザインは、リサイクルの木材を使った家具、現代アート、そしてレッドウッドに囲まれた屋外のテーブルなど、その料理と同じくらい徹底したこだわりが感じられます。

 

Trip 5〜7日間 10 stops

クラシックなハイウェイ 1号線

カリフォルニアの心と魂をたどる旅
サンディエゴ

カリフォルニアでも特に日照率の高いサンディエゴから旅を始めましょう。ここは日差しだけでなく、雰囲気も明るい街。中心部にあるホートンプラザでのショッピングや、ペトコ・パークでの野球観戦をお楽しみください。サンディエゴ動物園では、ジャイアントパンダも見ることができます。次に、リトルイタリー、ノースパーク、サウスパーク、イーストビレッジなど、サンディエゴの個性的な近隣エリアを探索しましょう。徒歩でも観光しやすいこれらの街は、サンディエゴのグルメブーム、先進的なアートシーン、クラフトビールブームの中心地となっています。食べ歩きは、バルボアパークの北東側に隣接するノースパークからスタート。...

サンフランシスコ

世界に名の知られたサンフランシスコで旅を終えましょう。別名「ザ・シティ・バイ・ザ・ベイ(湾の隣に広がる都市)」と呼ばれるサンフランシスコ。この街では、車はどこかに置き、歩いて、または自転車で、あるいはいろいろな公共交通機関を使って、あちこち回るのが一番です。自転車をこいでゴールデンゲートブリッジを往復したら、その後は、かつての軍事基地で今は公園となっている緑濃いプレシディオ地区を探訪。さらにゴールデンゲートパークに入り、とびきりのミュージアムを見学。隠れた魅力のスポット、ストウレイクでボートに乗るのも一興です。エンバーカデロ地区からフィッシャーマンズワーフにかけては海沿いの平坦なコース...

ビッグ・サー周辺のカリフォルニアコンドル
Ted Drake/Flickr

ビッグ・サー周辺のカリフォルニアコンドル

ビッグ・サー周辺のカリフォルニアコンドル
一度は絶滅しかけた北米最大の鳥が再び空を舞う

両翼を広げると自分の車と同じくらいの大きさ(Miniに乗っている人は、自分の車よりもっと大きいということになりますが)にもなる鳥がいるなんて想像できるでしょうか。もしもこの鳥が手厚い保護を受けていなければ、その姿は世界からすっかりと消えてなくなっていたことでしょう。両翼の端から端までの長さ3メートルにもなる翼を広げ、空中に大きな円を描いて飛ぶこの巨大なカリフォルニアコンドルは、幸運にも絶滅の危機を逃れることができました。1980年代後半、野生のコンドルは、わずか25~30羽しか生き残っていませんでした。

ベンタナ野生生物保護協会、サンディエゴ動物園、ロサンゼルス動物園やその他の団体が繁殖を増やすための多大な努力に踏み切ったおかげで、危機に瀕したこの鳥はゆっくり時間をかけて自然界に戻ってきました。現在、300羽近くがカリフォルニア、アリゾナおよびメキシコの大空高く舞います。そして彼らの姿を見つけるのに最適なスポットが、このビックサーにあります。数珠つなぎに停車する車の窓から人々が首を伸ばして空を指さしていたり、さらに双眼鏡やスポッティングスコープを立てて観察している人々を見かけたら、そのエリアに1~2羽のコンドルが飛んでいるかもしれません。そんなときは、路肩に車を止めてぜひ見てみましょう。一生に一度のチャンスかもしれません。(将来もっとたくさんのチャンスが訪れることを願っていますが。)