Doug Mangum

Central California

Spotlight: チャネル諸島国立公園

19
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南カリフォルニア沖合に浮かぶ5つの島で構成された島 ここを訪れる手段は船(ベンチュラかオックスナードから定期便が出ています)または小型飛行機。島内ではハイキングブーツを履いて歩くか、カヤックが交通手段です。この島に固有種の動植物が多数生息していることから、「北米のガラパゴス」とも呼ばれており、ホテルや店やレストランはいっさいなく、純粋に自然の恵みで観光客を集めています。この海洋保護区の魅力は、美と静寂に包まれて、日常生活を完全に離れ、解放されることに尽きます。

サンタクルーズ島
David Wan/ Flickr

サンタクルーズ島

サンタクルーズ島
キャンプ、ハイキング、カヤックを楽しめる最大の島

サンタクルーズ島は、4分の1だけが国立公園で、残りは自然保護団体のネイチャーコンサーバンシーに属しています。ただし、サンタクルーズ島はチャネル諸島で最大の島。広さ248平方キロメートル、東西の長さは32キロメートルありますので、25%といっても相当な広さになります。島までの船旅は、碧く美しい海を渡るわずか1時間の旅。ですから日帰りでも島を楽しむ時間が十分にあります。トレイルを歩けば、吹きさらしの断崖や広大な景色の展望スポット、そして秘密の洞窟などを回ることができます。

トレイルを歩けば、吹きさらしの断崖や広大な景色の展望スポット、そして秘密の洞窟などを回ることができます。

スコーピオンキャニオンキャンプ場から往復1.9キロメートルのコースを歩いてケイバーンポイントへ。高い岬の上から、沖を行くクジラを見られるかもしれません。または、ポテトハーバーの上の展望ポイントへ行く往復7.4キロメートルのコースもあります。ジャガイモのような形をした入り江が、荒々しい崖に囲まれています。ここでは、ケルプの森に群がるアシカを探してみましょう。もう少し長く歩きたいという方には、スマグラーズコーブへと向かう11.3キロメートルのコースがお勧めです。流木と石に覆われたビーチを目指します。ハイキング中には、アメリカカケスの姿も見られるかもしれません。明るい青色をした鳥で、世界中でもここにしか生息していません。思い出に残る体験をするなら、スコーピオンキャニオンキャンプ場に泊まるとよいでしょう。ユーカリの木陰に25のキャンプサイトが点在しています。カヤックに適したスコーピオンベイの近くにありますので、洞窟がたくさんある海岸線を探索したい方にも理想的です。

アナカパ島
Courtesy of the Ventura Visitors & Convention Bureau

アナカパ島

アナカパ島
小さな島に雄大な景色、そして断崖に建つ灯台

チャネル諸島のなかで米国本土に最も近いアナカパ島は、全長わずか19.3キロメートルの小島。人気の目的地です。約1時間の船旅で来られるうえ、半日もあれば島全体を見て回ることができるからです。船は、アナカパを構成する3つの小島でも最小の、わずか0.9平方キロメートル。島の灯台が悲しげな警笛を鳴らして船を迎え入れます。この灯台は1932年、危険な海岸線から船を誘導するために建てられました。全長3.2キロメートルのトレイルは8の字形に島を回り、ドラマチックな展望スポットのインスピレーションポイントやキャセドラルコーブを通過します。インスピレーションポイントからは、他の2つのアナカパの小島と(比較的)大きなサンタクルーズ島が見えます。崖の下を覗き込んでみると、アザラシやアシカがいます。また、島に30個ある洞窟をカヤックで探検している人たちの姿も見えるでしょう。

アナカパ島の東部のビーチは、アクセスすることができません、高さ数百フィートもの断崖に阻まれているためです。でも海が穏やかな日には、船の着いた入り江で泳ぐことができます。シュノーケリングのギアを持って行けばじっくりと観察できます。また、日よけの帽子もお忘れなく。アナカパ島には木がまったくありません。

サンタローザ島
Courtesy of Channel Islands Aviation, Inc.

サンタローザ島

サンタローザ島
飛行機か船で、風の吹き荒れる島へ

カリフォルニアで2番目に大きな島、サンタローザ島は、218平方キロメートルあります。人のいないところで冒険をしたいという方には、ここがお勧めです。ベンチュラから船で片道3時間かかりますので、日帰りは現実的ではありません。

人のいないところで冒険をしたいという方には、ここがお勧めです。

この広大な原野を探検するベストの方法は、ウォーターキャニオンキャンプ場で少なくとも1晩はテントを張ることでしょう。このキャンプ場は、シャワー、水洗トイレ、風避けのシェルターを完備しています。テントを留守にする際は、しっかりと固定してから出かけてください。

この島での必須アクティビティは、ロボキャニオンのハイキングです。原生の植物や侵食された砂岩の岩層のほか、埋め込まれたピグミーマンモスの化石が見られます。「マンモスがピグミーとはどういうこと?」と思われたかもしれません。裏腹な名前のようですが、高さ1.5メートルというミニチュアのマンモスが、かつてこの島を闊歩していました。ほかには、歩いて砂浜に出たり、希少なトリーパインという種の松林を見に行ったりすることもできます(風で捻じ曲げられたかのように伸びるトリーパインは、この島とサンディエゴにしかありません)。

サンタローザ島へ行くには3時間の船旅ですが、チャネルアイランズアビエーションが飛行機便を出していて、これに乗ればわずか25分で到着します。高価なフライトですが、船酔いしやすい人には価値ある投資かもしれません。

 

サンタバーバラ島
Tim Hauf

サンタバーバラ島

サンタバーバラ島
船旅で小さな孤島へ

サンタバーバラ島は、チャネル諸島国立公園のなかで最も孤独な島。はるか南に離れていて、とても小さく、紺碧の海から少し顔をのぞかせています。それでも全長8.8キロメートルという立派なハイキングトレイルがあり、緩やかにうねる草地を分けて進みます。最も人気があるのは5.3キロメートルのシグナルピークトレイルです。島の南半分を回って、島内の最高地点、標高193メートルのシグナルピークへ到達します。とても小さな島なので、頂からの眺めはドラマチックです。360度の完全なるパノラマビューで、青い太平洋が取り巻きます。このトレイルからは、南西にあるさらに小さな島、スティル島も見えます。サンタバーバラ島とスティル島はどちらも、珍しい海鳥、スクリップスマーレットの繁殖地となっています。

アナカパ島と同様、サンタバーバラ島は、草地で木がありません。帽子と十分な飲料水を必ずお持ちください。サンタバーバラ島への船旅は、片道2時間半から3時間かかります。アイランドパッカーズでは、年に10便前後のみ(4~10月)運航しています。この島に上陸することは、限られた少数精鋭の仲間入りをすることを意味します。

チャネル諸島のワイルドフラワー
Anita Ritenou/ Flickr

チャネル諸島のワイルドフラワー

チャネル諸島のワイルドフラワー
春には野の花が満開に

チャネル諸島の最大の見所は荒々しい地形と海の見晴らしかもしれませんが、足元にもたくさんの美が横たわっています。特にこの島々を彩るカラフルな野の花は見逃せません。あでやかなハナビシソウから、サンゴ色やルビー色のインディアンピンク、バターイエローのゴマノハグサまで、色とりどりの花々が咲き誇ります。ゴマノハグサはチャネル諸島原生の種で、今ではサンタローザ島でしか見られなくなりました。

この島の乾燥気候に適応した植物の多くは、米国本土の普通の野草に比べて遅くに花のシーズンを迎えます。6月と7月には、ネバリオグルマ、ソバ、ケシ、バーベナなどの花が見られるかもしれません。花好きの人はもう少し早めのシーズンに「木のコスモス」と呼ばれるコレオプシスギガンテアを求めてやって来ます。高さ1.8メートルにもなるキク科の植物で、アナカパ島とサンタバーバラ島に原生しています。年によってはアナカパ島を覆いつくすほど満開になることがあり、19.3キロメートル離れた米国本土から花の輝きが見えるようになります。(コレオプシスのシーズンは通常1~4月です)。小さな島はほとんどが草地ですので、野草を見つけるのも簡単です。サンタクルーズ島やサンタローザ島など大きな島で植物の宝庫を見つけるには、トレイルが渓谷に踏み入る部分を探すのが賢明です。シカ、ヘラジカ、ブタなどの動物が草を食べに入って来にくいためです。

チャネル諸島のホエールウォッチング
Anita Ritenou/ Flickr

チャネル諸島のホエールウォッチング

チャネル諸島のホエールウォッチング
サンタバーバラ海峡でクジラとイルカが繰り広げるショー

ベンチュラ沖とチャネル諸島の間でできるホエールウォッチングのツアーではクジラやイルカを見る確率が高いです。クジラ、イルカ、ネズミイルカの種は世界中で78種ありますが、そのうち29種がチャネル諸島国立海洋保護区で観察されています。コククジラ、シロナガスクジラ、ザトウクジラが見られないとしても、ツアー船の船長がたいていはイルカの群れを見つけてくれるでしょう。マイルカ、バンドウイルカ、ハナゴンドウなどのイルカのほかに、アシカも見られます。時には、トビウオが船の真上を飛ぶこともあります。

コククジラの渡りのシーズンは通常、12月終わりから4月半ばまでです。体長15メートルの巨体はこの時期、ベーリング海からメキシコへ、そしてまたベーリング海へと移動します。夏はザトウクジラとシロナガスクジラのベストシーズンです。この海に豊富にいるクリルに寄せられてやって来ます。ザトウクジラは比較的よく見つかりますが、シロナガスクジラはもしも見られれば生涯忘れることのできない体験になるでしょう。記録されている地球上の最も大きな動物です。体長は27メートルになることもあり、潮吹き穴から吹き上げる潮は高さ9メートルに到達します。

Anthony Lombard

チャネル諸島のカヤック

チャネル諸島のカヤック
世界最大級の海蝕洞をカヤックで探検

チャネル諸島は、カリフォルニアでもベストのカヤックのスポットのひとつです。自分で独自にすることもできれば、国立公園のガイド付きツアーに参加することもできます。アナカパ島とサンタクルーズ島は、海蝕で作られた洞窟が数百とあり、カヤックをする人の間で最も人気です。なかでもとりわけ人気が高いのが、サンタクルーズ島のペインテッドケーブ。世界最大の海蝕洞のひとつです。高さは30.5メートル近くあり、島の西側に向かって370メートルも深く続いています。

アナカパ島とサンタクルーズ島は、海蝕で作られた洞窟が数百とあり、カヤックをする人の間で最も人気です。

ほとんどのガイド付きツアーはペインテッドケーブを訪れますが、初心者でもこれに参加することはできます(翌日の上腕三頭筋の筋肉痛は覚悟してください)。スコーピオンアンカレッジから海に出て、島を回ってペインテッドケーブへと向かい、その途中にある小さめの洞窟もいくつか訪れます。そこまで長距離のカヤックはしたくないという人のために、もう少し洞窟に近い場所からスタートしているツアーもあります。ペインテッドケーブの大きな口に入ると、中は真っ暗です。でも、周り中に生物が息づいています。洞窟に到着すると、アザラシとアシカが大変な鳴き声を立てて、抗議してくるでしょう。数百羽という海鳥は、湿った岸壁をねぐらにしています。ヘッドランプをしっかり付けて、色とりどりの洞穴の壁を見られるよう準備して行ってください。この色は、菌類や鉱物の賜物です。

シマハイイロギツネの繁殖の取り組み
Mike Boehme/ Flickr

シマハイイロギツネの繁殖の取り組み

シマハイイロギツネの繁殖の取り組み
シマハイイロギツネの成功物語

チャネル諸島に住む最も可愛らしい生き物は、シマハイイロギツネ。地球上でここにしかいない動物です。灰色と茶色が混ざったこのキツネは、子孫に当たる米国本土のハイイロギツネと比べてはるかに小さく、平均的な家ネコほどの大きさにしかなりません。チャネル諸島の8島のうち6島でシマハイイロギツネの生息が確認されていますが、それぞれが固有の亜種として認識されています。各島で独自の進化を遂げたため、尻尾が短かったり鼻が長かったりと、少しずつ異なっているのです。

2004年、このシマハイイロギツネのすべての亜種が、米国政府によって絶滅危惧種に指定されました。でも、捕獲繁殖などの努力を通じて絶滅の危機から抜け出し、今は生息数が安定するようになりました。チャネル諸島国立公園内の島では、サンミゲル島、サンタローザ島、サンタクルーズ島に生息しています。見られる確率が最も高いのは、約1,000匹が確認されているサンタクルーズ島です。スコーピオンランチキャンプ場の近くで、よく目撃されています。本土のハイイロギツネは夜行性ですが、シマハイイロギツネは捕食者がいないため、日中も自由に島を闊歩しています。

Doug Mangum

チャネル諸島へのアクセス

チャネル諸島へのアクセス
Take a boat to this pristine national park

チャネル諸島国立公園に含まれる5島のうち4島は、船が唯一のアクセス手段です。民間企業の船か、国立公園の認定業者となっているアイランドパッカーズの船で行くことができます。アイランドパッカーズは、サンタクルーズ島へのチャーター船を年中運航しています。アナカパ島へのチャーター船は、夏の間は週5日の運航です(オフシーズンは本数が減ります)。

チャネル諸島国立公園に含まれる5島のうち4島は、船が唯一のアクセス手段です。

船はベンチュラかオックスナード(チャネルアイランズハーバー)から発着していて、この2つの島へは2時間ほどで到着します。サンタローザ島へは船で約3時間かかりますが、カマリロ空港から小型飛行機を使えば25分で到着します(チャネルアイランズアビエーションが認定サービス業者です)。それ以外の民間飛行機は、チャネル諸島に着陸できません。サンタバーバラ島への近道はありません。3時間の船旅でのみアクセスできます。

アイランドパッカーズが運航している船便のほとんどは、1度に1島しか泊まりません。アナカパ島とサンタクルーズ島は、日帰りで訪れるのが一般的です。どの島でも、キャンプをして複数泊することができます。島の雰囲気を満喫したいという方には、サンタバーバラのトゥルースアクアティックスという会社が複数日にわたる魅力的なツアーを開催しています。日中は島で遊び、夜は船に宿泊して、夜間に次の島へと移動します。